- 14:03
- 長谷川忠義議長（自民党新政会・中央区）、本会議開会を宣言
- 14:04
- 平野昌司・空港等に関する特別委員会委員長（自民党新こうべ21・兵庫区）が委員会審議の結果と経過報告
- 11月12日の本会議で付託が決まってから極めて長時間、精力的に審議を行った
- 13日の委員会では主に神戸空港計画の質疑を行った
- 16日の委員会では総務財政委員会との連合審議として、約3時間の口頭陳述を行い、広く市民の声に耳を傾けた
- 17日の委員会では住民投票条例案について、慎重かつ熱心に審議を行った
- 神戸空港は都心近接型空港。集客都市、医療都市には必要不可欠な都市装置であり、新産業の誘致のためには空港は必要
- また関西空港、大阪空港とともに適切な役割分担が出来る
- 総事業費3,140億円以外に管制塔、無線施設などの支出があるが、これらには新都市整備事業資金を充て、市民の税金はいっさい使わないと、市長が発言
- 住民投票は法的根拠がない。実施は間接民主主義を否定する
- 神戸空港の審議について議会は最大限の市民参加で進めてきたので、実施する必要はない
- 条例14条1項は市長の職務停止が盛り込まれているが地方自治法の観点から不適切
- 委員会での熱心な議論の結果、住民投票条例案は否決すべきものとした
- 傍聴席から「ウソをつくな」のヤジ
- 14:12
- 南原富広議員（共産党・西区）が委員会採決無効を訴える
- 17日夕方の理事会では「条例案を採決するのか、しないかだけの確認をする」との約束だったのに、委員長が採決を強行したのは約束破りである
- また採決提案直後に共産党が行った休憩動議を無視し、また、各会派の条例案に対する意見表明がないのは、議会の慣例を無視したやり方である
- 平野委員長
- 共産党も約束を破っている。住民投票の審議をしたいので連合審議をしてくれとの理事会での提案を飲んだのに、共産党の段野議員、西下議員は空港整備本部へ空港問題の質疑を続けた
- また、1時間半以上の質疑についても、何度も注意したが聞き入れられなかった
- 動議は傍聴席の罵声により理解できなかった
- 南原議員
- 委員長も「精力的に審議した」と言っている。私もそれを認めている。また、理事会での私の提案について誰も反対していないし、理事会を無視していない
- 希望者全員に口頭陳述をさせなかったのはなぜか。強行採決は市民の思いを乱暴に踏みにじるもの
- 平野委員長
- 口頭陳述の人数について、物理的に議論する担保がないため。それでも私は30名の口頭陳述時間を確保した。9名は辞退したが、繰り上げ措置で30名にした
- 14:26
- 住民投票条例案に対する討論
- 堀之内照子議員（共産党・長田区）が委員長報告反対、住民投票条例賛成の討論
- 採決強行に反対
- 30万署名の重みにこたえ、議員たちに条例案賛成をたまわりたい
- 30万署名は24,000余の受任者の情熱と無償の労働によって集められたのに、署名集めに不正があったとか条例は法律違反だという議員に反省を求める
- 条例反対は市民を愚弄している
- 審議では、空港の必要性やメリットばかりが強調されている
- 当局の空港に関する情報公開は不十分で、空特委の委員にも多くの資料が与えられていない。もっと空港のことを知りたい、論議してほしいと求めることは当然のこと
- この議会で議会制民主主義が失われたことは残念なこと、市政への信頼が大変傷つけられた
- 堀之内議員の討論中、公明党議員団から「30万を利用するな」などのヤジが断続的に続く
- 14:33
- 大西希伃二議員（公明党・兵庫区）が住民投票条例反対の討論
- 住民投票条例がどのような背景で上程されたか、新聞報道によると、昨年の市長選挙の敗退派の総括で出たものとある。「大事なことはみんなで決めよう」というが、空港反対・空港建設阻止のために住民投票条例を作った
- 空港反対派は市民の税金から空港を造るというが、17日の委員会で市長は、一般会計からの拠出はないと言っている
- 空港反対派は空港の経済効果を疑っている。それならば、震災復興のためになる対案を示してほしい。反対派からは今も具体的な説明がない
- 14条2項で市長は投票結果を尊重せよとあるが、投票結果に法的根拠がないのに14条1項で市長の職務を制限するのは矛盾している
- 司法の判断を仰げば、この住民投票条例案は違法のはず。議員として推進できない
- ○×式は暴論。沖縄の住民投票では4つの選択肢を設けていた
- 今後、権力側から住民投票条例案の可能性も残っている
- 神戸空港は不況を解消し、豊かさや希望のために造らなければならない
- 14:51
- 高山晃一議員（さわやか神戸市民の会・北区）が委員長報告反対、住民投票条例賛成の討論
- 307,797という数字は政治的思惑を超えている
- 歴代市長の誰もが獲得したことのない数字であり、市長は、その数の重みを受け止める勇気が必要
- 運輸省は神戸空港必要の認識がない。平成9年3月18日、参議院で黒野・現運輸次官が「おつきあい」で空港を認めたと答弁している
- 住民投票条例案には欠陥はない。無駄がなく、完成度も高く、今後も全国での住民投票条例の手本となるだろう
- 条例反対派は選択肢が少ない、凍結の選択肢がないと言うが、反対も凍結も同じである。未来永劫、市民が「空港」を口にしてはいけないと言っているのではない
- 15:00
- 高山議員の答弁の途中で、高山議員にヤジを浴びせる公明党議員団と傍聴者がヤジ合戦
- 長谷川議長、静粛を求める
- 高山議員、議場の静まりを待って、討論を続ける
- 平成2年3月の全会一致決議当時は首都圏や他地域と比べて関西圏の飛行機離発着回数は格段に低かったが、今は大阪空港は存続、関西空港にも2つ目の滑走路が建設されようとしている。現在、伊丹空港と関西空港をあわせて年間21,700回だが、これは両空港がもつ能力の55％しか使っていないことになる
- 空港について住民合意が得られたとは言えない。昭和57年6月30日の市会本会議で当時の宮崎辰雄市長は「空港試案実現には市民による多数のコンセンサスが必要」とし「理解と協力を得ることが重要である」と言っている。宮崎市政を継承している笹山市長は、宮崎市長と意見が違う。市民のコンセンサスを得ていないし、市民合意はなされていない
- 15:11
- 岡島亮介議員（自民党新こうべ21・西区）が住民投票条例反対の討論
- 空港計画は長年にわたる論議をつくした
- 空港は市民福祉の向上、経済活性化のために必要な都市基盤
- 間接民主主義は正常に機能しており住民投票は不要
- 15:13
- 谷本徳太郎議員（民社市民連合・垂水区）が住民投票条例反対の討論
- 条例請求人は「不備なものは出しません」と言ったので、条例の加筆訂正をしないものとして審議した
- 空港は将来の神戸に欠かせない。8年前の議会の決定に責任を持っている。空港について、市民とともに喜びあえる日が来るよう願っている
- 15:17
- 安井俊彦議員（こうべ市民連合・東灘区）が住民投票条例反対の討論
- 条例否決に対して謝意を述べ、委員の労をいやしたい
- 空港計画は平成2年の全会一致決議、平成9年の空港設置許可がある
- ○×での住民投票は自由意思をあらわす投票とは言えない
- 議員として重要なことは神戸の将来を考えること。議会は正常に機能している
- 15:20
- 大野一議員（自民党新政会・東灘区）が住民投票条例反対の討論
- 空港は市民に理解されていない。財政計画も10月6日発表である
- 市民は主権者、住民投票は主権者の声。議員は主権者の声を聞かなければならないが「空港より震災復興を」との論議の中では住民投票は出来ない
- 15:25
- 北山順一議員（自民党・長田区）が住民投票条例反対の討論
- 議会と当局は誠意を持って審議した
- 神戸空港は国内空港でスタートし、将来的には国際空港を目指す
- 17日の空特委で、平野委員長は住民投票賛成の挙手を求め、賛成者は挙手をしているので強行採決ではない
- 15:28
- 安達和彦議員（自民党みらい・須磨区）が住民投票条例反対の討論
- 30万人いれば30万通りの意見があるはず。空港は迷惑施設ではないので○×式の住民投票にはなじまない
- 空港は神戸に必要不可欠の都市装置
- 財政面、環境面で市民に負担はかけないと市長は委員会で明言した
- 15:31
- 住民投票条例の記名投票
- 公明党芦田賀津美議員から投票開始
- 投票中、条例反対の青票を投じる議員に対して、傍聴席から「来年の選挙が恐いぞ」「30万署名の重みを考えろ」のヤジ
- 15:34
- 投票終了。開票
- 開票作業中、議員が傍聴席へ「アホ」とヤジを飛ばす
- このヤジに対して傍聴者が「アホと言うヤツがアホじゃ」と応戦
- 15:36
- 長谷川議長「賛成12、反対50で第68号議案は否決することに決定しました」と宣言
- 傍聴席から「市長リコール」のヤジ
- 15:37
- 亀井洋示議員（共産党・兵庫区）から「平野昌司・空特委委員長不信任」の動議が出される
- 平野委員長と同じ兵庫区選出で心苦しいが、昨日の強行採決に反対。休憩動議を無視して採決を強行したのは任務を逸脱しており、規則違反
- 採決で共産党と住民投票議員団が挙手したのは、手を挙げなければ賛成0になるからだ
- 全国が注目する中、議会制民主主義制度をも破る暴挙を指揮した平野委員長を不信任とする
- 15:44
- 長谷川議長、動議の採決を求めると同時に、さわやか神戸市民の会の佐藤絢一郎議員が動議の関連質問のため挙手をするが議長に無視される
- 15:45
- 佐藤絢一郎議員発言
- 動議の扱いについて議長に質問を求めたのに無視された。議長はなぜ、私の挙手を無視するのか
- 動議採決後のため、自主的に議長への質問を取り下げる
- 15:48
- 岡島亮介議員（自民党新こうべ21・西区）から「神戸空港の推進に関する決議」が提案される
- 市民の間には、空港建設で市民負担が増えるのではないかとか、3つも空港が必要なのかなどといった不安や疑問の声が挙がっている
- 市会は昭和57年の構想発表以来、不可欠な都市装置として、震災復興にも必要として審議してきた
- 市民理解のために以下の3点を決議したい
- 空港本体、ターミナル会社、神戸新交通株式会社などの出資金・補助金に市民の税金を投入しないこと。計画が失敗しても市民に負担させないこと
- 市民の生きる糧として空港は必要で、あらゆる方法で市民の理解を求めること
- 出来る限り詳細な情報を市民に公開し、参加と対話により空港を推進すること
- 15:53
- 段野太一議員（共産党・中央区）が、「住民投票議員団」欠席の説明と空港推進決議反対の討論
- 「住民投票議員団」7名は昨日の委員会審議での強行採決に抗議するため、本会議を欠席しているが、現在、議場で傍聴できなかった大勢の市民らとともに市役所の外で戦っている。住民投票議員団とは心がひとつである
- なぜ、住民投票審議の最終段階で、このような決議が出されたのか
- 市民の負担は税金だけではない。公共料金の値上げはどうなるのか
- 空港推進議員は市長答弁で市民負担が解消されたと言っているのに、改めて「市民の税金を投入しない」と決議に盛り込んでいるのは、このことに自信がないからではないか
- 失敗した場合、誰が負担するのか
- 市民が理解していない空港を推進するのはなぜなのか。推進理由は夢ばかりで、バラ色のユートピアのような考え方である
- 参加と対話の主語は？
- 岡島議員
- 段野議員とは個人的に語りあいたくない
- 市民の多くが空港に疑問の声があがっていることは承知している
- 失敗後の財源は「新都市整備基金」を充てる
- 市民理解については、市の広報や空港ニュースなどで「さらに理解してください」ということ
- 参加と対話がなされていないことは認識している。市当局と議会が市民の理解を得ると言うことである
- 段野議員
- 全面的に話がすれ違っている
- 市民の税金を使わないことは、これまで市も言っているのに、何のための決議案なのか？
- 署名した30数万人が理解していないのは、ニュースを出しても市民の本当の疑問に答えていないからだ
- 16:12
- 田島俊三議員（共産党・北区）が空港推進決議反対の討論
- 今、なぜ推進決議なのか。住民投票条例では情報の縦覧をうたっているのに「情報公開」の決議はおかしい
- 今からでも住民投票条例を可決し、実施すべき
- 決議は空港建設が前提で、復興のために空港が必要という認識は市民の意見とかけ離れている
- 16:17
- 佐藤絢一郎議員（さわやか神戸市民の会・須磨区）が空港推進決議反対の討論
- 昭和57年の構想発表当時、関西には大阪空港しかなかった。そのため神戸空港には、それなりの意義があったが、今は関西空港もオープンし、滑走路が増やされようとしている。関空と伊丹空港の離発着回数は昭和57年から3倍になっている
- しかし関空は1098億円もの累積赤字を抱えており、その上に3つめの市営空港を造るのはとんでもない話。ある管制官は、半径24kmに3つも空港があると管制能力を超えると言っている
- 借入金の名義は「神戸市長笹山幸俊」。この名義で現在1兆9000億もの借入金残高がある。市長個人が、これだけの資産を持っているわけではなく、これだけ借り入れられるのには市税の裏付けがあるからだ。最終的には市税が充当される
- 教育・福祉予算が削減されて空港に充当されるのはおかしい。バブルの過ちを再び犯してはならない
- 16:28
- 起立多数で空港推進決議を可決。閉会
- 閉会後も傍聴席から「市長リコール」などの怒号が飛び交い、空港反対派の横断幕も広げられる
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