創刊号コラム〜2002年の神戸の街…「ふたりっ子」145話より |
1997年4月15日 |
今回は、惜しまれながら放送を終了したNHKの朝ドラ「ふたりっ子」に登場した大震災の話題から。(97年3月31日放送〜括弧内は演者・敬称略)
ドラマの設定は2002年1月。この時期でも家を失った被災者の一部は家を建てられないらしい。しかし震災遺児の施設は完成し、理佐子はそこへボランティアに行く。 ちなみに震災遺児の施設は民間団体「あしなが育英会」が実際に進めているプロジェクト「レインボーハウス」のことと思われる。一時期、有名タレントやJリーガーらが全国的な募金活動を展開した。 現在も募金総額7億円を目標に地道に活動を行っているが、このような事業は民間任せではなく公もバックアップすべきである。おまけにマスコミが「その後」を取り上げないために、これらの「草の根プロジェクト」は中止されたのではないかと思われ、募金した人から不信の目で見られることが多い。 「レインボーハウス」の建設資金7億円も、実は土地は借地という条件で進められ、しかも、その土地が未だ見つかっていない。2002年1月。理佐子は本当にここへボランティアに行くことが出来るのだろうか? 1997年4月現在、帰る家もなく、仮設住宅に住み続ける人たちは41000人余り…明るい未来は、いつ来るのだろうか…。 |
おまけコラム〜今、日本で一番税金を支払っているのは、大震災被災者だっっ!!! |
1997年4月15日 |
日本銀行神戸支店の調べによると兵庫県民が1985年から94年に支払った国税は約10兆円とか。震災復興(主に高速道路などのインフラ整備)に投入されたのは4兆円程度。 おまけに一部の復興事業では大手ゼネコンの談合によって公共事業費を吊り上げていた疑惑がもたれている。その吊り上げた分が役立たず政治家へ献金として流れる。 そこに追い打ちをかけるように長田税務署員も国家公務員として頑張った。 震災のどさくさに不正の還付請求で3000万円の血税を着服…。 3000万円を着服した税務署員は刑事罰で実刑判決を受けたものの、血税を遊興費に遣って殆ど残っていないというから、国も全額返せとは言えないだろう。刑務所に入れば国が衣食住を保証してくれるから役得そのものである。仮設住宅居住者のように水道光熱費などを払わなくていいし、仮設住宅と違って、雨漏りや雨音に悩まされることもないし、仮設から恒久住宅へ移転する際の引っ越し費用なども不要である。 結局、この悪徳税務署員は仮設住宅居住者よりも優遇されているのだ。 それに引き替え被災者個人には極々一部の高齢者に2万5千円ほど支払われただけである。 いっぽう、自力再建を果たした被災者は復興需要の建設ラッシュで建物の建設費、購入費に「消費税」を払っている。3%時代であっても、震災で資産を失った人たちにとっては地獄のような税金である。もともと高価な買い物の上の3%や5%。所得税の減免を受けられても消費税だけは「罹災証明」も屁の突っ張りにもならない。 災害救助法によれば、国は家屋が全壊した被災者に30万円まで保証することができる。 これは、善意の義援金と相殺された形で、被災者には支払われなかった。言い方を変えれば政府が多額の義援金を着服したようなものである。 在日米軍の軍人1人あたりに1年間投入される日本国民の税金は6000万円とか…。おまけに交通事故で日本人をひき逃げしようが、小学生をレイプしようが日本人よりも(アメリカ国内の民間人よりも)軽い罪ですむ。米兵は日本の安全を保障しているというが、日本人の安全を脅かしても許される。この国っていったい…。 (わ) |
風見鶏 >> バックナンバー >> 創刊号コラム |