神戸空港島埋立環境アセスメント公聴会

1998年8月9日・兵庫県農業会館大ホール
 空港島埋立の環境アセスメントの手続きで市民が意見できる最後の場である「公聴会」が8月9日午前9時30分より、兵庫県農業会館大ホールで行われました。
 公述人は33人(法人・団体も含む)で、そのうち空港推進の立場で意見を述べた人が11人、反対の立場で意見を述べた人が22人いました。
 なお、傍聴には約200人の住民が詰めかけました。

 冒頭、「神戸空港を考える会」の中田作成事務局長が公聴会の司会、議長を務める市環境局職員に対し「アセスメントの関係地域が中央区のみというのは、市民の発言を厳しく制限するもので断固抗議する」との抗議書を提出。
 その直後、傍聴していた灘区選出の市会議員が「これまでも公述申請をしたが中央区民ではないという理由で公述人に選出されなかった。中央区には買い物などで利用することもあるので、今からでも公述人として認めてほしい」との要望を市当局へ訴えると、会場は「中央区民限定の環境アセスメントはおかしい」などといった怒号が飛び交い、平静を求めていた市当局も「条例で中央区以外の住民は公述人になれない」と応戦、約20分の混乱が続きました。
 9時50分から公述人の意見発表が行われ、途中、50分の休憩をはさみ、予定終了時間よりも早い14時55分に公聴会は終了しましたが、終了後も公聴会会場を私服警官が警戒していたのではないかと、傍聴人と市側の口論がありました。
 しかし意見公述の中でも14人の公述人が「中央区限定の公聴会」に不快感を表しました。

 公聴会では神戸空港の反対派、推進派双方の意見発表がありましたが、環境アセスメントであるにも関わらず、ここでも神戸空港の経済性、安全性、はたまた経済効果に期待するといった意見が続出。また、推進派の公述人からも市当局は市民に情報を公開していないという意見が飛び出しました。

 公述人33人(代読3人)の意見内容は次のページで掲載しています。

 なお、この公聴会で出た意見は環境影響評価審査委員会による審議と答申を経て、正式な環境影響評価書が作成され、空港島埋立事業の環境アセスメントは終了します。

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