神戸空港・環境アセスメント住民説明会

1998年6月21日・港島小学校
神戸空港周辺地図  6月19日と21日、市は「空港島埋立事業に係る環境影響評価準備書」の縦覧に関連して住民説明会を実施しました。
 19日は中央区ハーバーランドにある産業振興センターで開かれ450人の住民が出席、出席者の中には作家の田中康夫氏も顔を見せ、質疑応答でも質問されました。
 ここでは住民から空港そのものの必要性が問われるなど、空港建設を急ぐあまり、市当局の空港施策が住民に浸透していないことが明白となりました。
 また、21日はポートアイランドの港島小学校で開かれ、大雨の悪天候の中400人の市民が出席しました。
 港島小学校での環境アセスメント住民説明会では、前日に市役所や担当市職員に対する脅迫電話があった(市発表)ことにより、会場は警官の警備のもと、ものものしい雰囲気となりました。
 午前10時の開始から「神戸市民は暴徒ではない。警官の警備をといてほしい」と迫る住民と、警官の警備に理解を求める市当局で舌戦が展開されました。
 この問題はいったんは治まりますが後半の質疑応答でもこの問題が再三持ち上がるなど、市側のアセスメント運営そのものに疑問を投げかける結果となりました。
 住民説明会の前半では出席者に配布された「環境影響評価準備書」の要約書(A4判49頁)に基づく、市側の説明、後半は質疑応答が行われました。
 質疑応答では終了予定時刻の12時を過ぎても、質問が続くため、時間が延長されましたが、終了予定時刻を1時間過ぎた13時になって、住民の質問の挙手が続く中、市側は強引に住民説明会をうち切りました。
 出席した市民の中からは「説明会を2回だけ、中央区内に限定するのはおかしい」「全国の人が、この環境アセスメントの運営方法を知ったら、神戸市は笑いものになる」「市は神戸空港に対して市民に夢と希望を与えるような説明をしてほしい。これまでの市の説明は不安ばかりを抱く」と不満の声ばかりが聞かれ、神戸空港問題に対する市の取り組みの不備が改めて浮き彫りとなる形となりました。

 本誌ではマスコミでは報道されなかった港島小学校での環境アセスメント住民説明会の模様をお伝えします。


空港島埋立事業に係る環境影響評価準備書(要旨)
 住民説明会出席者に配布された「空港島埋立事業に係る環境影響評価準備書要約書」(98年6月、神戸市発行)の要旨です。
 住民説明会の前半はこの資料にそった説明が行われ、また、要約書には掲載されなかった「空港予定地地下の活断層」の市側の説明も、ここで追加しています。
質疑応答
 閉会予定時間を1時間オーバーするという白熱した住民と市当局の舌戦の模様を、そのまま掲載します。
 環境アセスメントにも関わらず、空港の経済性、空港・空域の安全性まで言及されました。
 また、大阪湾隣接地域の住民としては聞き捨てならない当局の「他の市に及ぼす環境の影響まではこたえられない」といった趣旨の発言も!!
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